建設と研究は何を優先すべきか?
“超建国ストラテジックファンタジー”『クリスタル オブ リユニオン』の魅力を分かりやすく噛み砕いてお届けする『マフィア梶田の“クリユニ”建国虎の巻』。今回は、内政の要である「建設と研究」について解説していこう。
ゲーム中、チュートリアルでナナとルルから基本的な流れを教わることができるものの、初心者のうちは小難しそうに見える建設と研究。本作では施設を建設できる土地が限られており、内政において「何を優先すべきか」というのは多くのプレイヤーがつまずくポイントだ。いっそマンガのように英雄がすべて代行してくれたら、そんなに楽なことはないのだが、残念ながら委任システムは実装されていない。本稿を読んでいる(恐らく)猫ではなく人間である諸王は、自分自身で国の未来を担っていかねばならないということだ。
……とかなんとか大げさに言ってみたが、実際にはゲームの設計的にいくらでも方向修正が効くし、極めて適当なプレイでも「詰む」ようなことはない。ゲームジャンルとしてはコアな方向に熟成したRTSの要素を含みながら、気軽に楽しめるというのも本作の魅力だ。
とはいえ、そこは自由になる時間の少ない現代人。適当にやれば良いと言われても、ある程度は効率的にプレイするための指標が欲しいというのが人情だろう。しかしながら、筆者が「ああしろ、こうしろ」と言うことでプレイヤーの自由な思考を奪ってしまうのは望ましくない。これからするアドバイスは、あくまでプレイスタイルの一例として受け取ってほしい。
まず目を向けるべきは、「資材」を生み出す生産施設だ。「農園」「伐採所」「採掘所」「製鉄所」を建てられる城壁外の土地は、最優先で埋めてしまおう。それぞれ建設する数だが、ここではあまり偏りを作らず、それぞれバランス良く生産されるようにしておくのが無難ではある。
なお、本作において「一度に建設できる施設はひとつだけ」だが、各種施設は建設時間が5分以下になると無料で「即時完了」できる。序盤は時短アイテムを使うまでもなく、サクサクとレベルアップできるはずだ。また、クローディアが言っているように「同盟」に加入すれば仲間から「支援」を受けることで建設・研究などの時間を短縮できる。豆知識として、支援はひとりにつき「現在の残り時間の1%」短縮される(※最低保証で1分は短縮される)ので、時短アイテムを使うなら一通り支援を受けてからにしたほうが多少お得である。
▲施設のグレードは後半になってくると発展に1日かかったりする。受けた同盟支援の数も確認できるので、ある程度揃ってから時短アイテムを使用するか否か判断しよう
▲資材はマップ上の採取ポイントに英雄や兵士を送り込むことでも獲得できる。一時的に兵力を割くことになるが、生産と比べて短時間で大量に資材を獲得できるのがメリットだ
次に市街施設だが、建設可能な施設は最低でもひとつずつ揃えておこう。なぜなら、本作では国力を高めるうえで「城」のレベルアップが必須であり、城をレベルアップするためには各種施設が一定のグレードに達していなければならないからだ。城レベルの高さは国そのものの強さに直結するだけでなく、前述した支援に関しても、城レベルがアップするほどに受けられる最大数が増えてゆく。というわけで最低限、城のレベルアップ条件は満たせるようにしたうえで、複数建設が可能な「兵舎」「病院」「魔導院」のうち、「どれを優先して増やし、発展させるか」が重要なポイントになってくるわけだ。
例えば、他国にバンバン攻め込みたいなら「兵舎」を多くすることで兵士の訓練効率を上げるべきだし、攻撃を受けた際に損耗を抑えたいのであれば「病院」、「魔石」の生産を重視したいのであれば「魔導院」を多めに……という風に、プレイスタイルに合わせて方向性は様々。また、施設の中にはレベル5毎にボーナスが付与される物もある。それぞれの施設が持つ細かな性能については、タップした際に表示される「i」のアイコンから確認できるので、理解を深めるためにも一通りチェックしておくべし。
▲兵舎ならレベル5毎に訓練速度と防御力にボーナスが付与される
▲画面下に表示されている「おススメ」目標を達成していくことで、クエスト報酬を得ることができる。序盤はコレに従ってプレイを進めるのもアリだ
拠点の立地にもよるが、基本的に魔石は採取ポイントが少なく、バンバン戦争して略奪を繰り返しでもしない限りは、主な入手方法が生産頼りとなる。なので、序盤は迷ったら魔導院を多めに建てておくと損がないだろう。施設はいつでも解体できるので、国政の方針が固まってきたら別の施設へと建て直せばよい。
ちなみに、筆者の場合は農園があまり発展していないうちから兵力の増強に全力を傾けたため、今では軍隊の維持費が食料自給率を遥かに超えてしまっている。生産では増えないどころか、時間が経過するほどに減っていくという有様だ。そんなわけで食料が必要な時は採取するか、戦争でドカッと略奪してくるというプレイスタイルに落ち着いたわけだが、国の内情を想像すると王が軍備拡張に明け暮れて国民は食うや食わずの生活を送っている独裁国家……という、とんだディストピアっぷりである。
▲ある日いきなり、テレポートで横付けされて同盟国ごと一方的な略奪を受けた苦い思い出から、力こそパワーな軍国主義に走ったマフィア国。食料はすべて兵糧であり、大地と人から奪うものである
そして、マザークリスタルから行える「研究」について。研究は建設と同時進行できる要素だが、その項目は「資源」「建国」「軍事」「英雄」と多岐にわたり、これまた初心者は何を優先させたものかと悩んでしまうだろう。
そこで、筆者からオススメしたいのが軍事もしくは英雄の項目だ。軍事は研究を進めることで上級兵種を解放できるメリットが大きく、積極的に戦争をするつもりならば再優先の選択肢となる。下級兵種では上級兵種に太刀打ちできないので、なるべく早く「精鋭兵」は全兵種揃えておきたい。
▲軍事を優先すれば精鋭兵まではすぐに辿り着ける。その後は最強の近衛兵を目指してコツコツ頑張るべし
一方で、戦争にあまり興味が無いのであれば英雄の優先度が高くなる。英雄による魔獣討伐はあらゆる面でメリットが大きく、戦争をしない王はそのぶん魔獣狩りに集中できるからだ。英雄の研究を進めれば、オーラ効率や魔獣に対する攻撃力などが高まるので、魔獣狩りが一層のこと捗るはず。素材や消費アイテムも多く入手できて、結果的に拠点を発展させやすくなるし、レア素材が必要な英雄の装備も積極的に強化できるだろう。
▲マフィア国は軍事優先のため、英雄の研究はイマイチ進んでいない。魔獣学はもちろん、オーラ系の能力は積極的に伸ばしたい
以上のことを知っておけば、とりあえず序盤はスムーズに乗り切れるはず。極端な物言いでまとめるが、結局のところ建設と研究への取り組みついては「戦争」に対する認識次第で大きく方向性が変わってくる。戦争については後に詳しく解説するつもりだが、常にシールドを張り続けでもしない限り、他国からの攻撃を確実に防ぐ方法は存在しない。夢のない話だが、攻められても攻められても無抵抗主義を貫けるガンジーのような王でもない限り、軍備拡張はできるだけ優先すべき目標と言えるだろう。
もちろん……前述したように、自由な思考を奪うのは望ましくないので、諸王には自分なりの国政というものを目指してほしい。強大な同盟の庇護下に入るなり、近隣国とコミュニケーションをとって不可侵条約を結ぶなり、やり方は色々とあるはずだ。
次回、第4話『アイドルの王はイケメンと同盟したい』では、今回もちょろっと話に出た「同盟」のアレコレについて詳しく解説していこう。本作に限って言えば一匹狼を気取っても良いことが無いので、ボッチ王は絶対に読むべし。