よろしい、ならば戦争だ
“超建国ストラテジックファンタジー”『クリスタル オブ リユニオン』の魅力を分かりやすく噛み砕いてお届けする『マフィア梶田の“クリユニ”建国虎の巻』。今回は、覇道を征かんとする王達がしのぎを削り合う「戦争」について解説していこう。
さて、戦争。戦争の話だ。突き詰めていくと「人はなぜ争うのか?」と、哲学に踏み込んでしまう話題であるが、それが“クリユニにおける戦争”であれば、答えは実にシンプルだ。各国が戦争をする、せざるを得ない理由……戦端をひらくきっかけはそれぞれ違えど、元を辿れば必ず行き着くのが「資源問題」である。自国を豊かにするために他国から資源を略奪するというシンプルな理由を第一に、強大な勢力を誇る同盟間では高レベル資源地帯の利権を巡る戦争も日々起きている。
▲雪原地帯のように、資源が豊富な地域には高レベルの猛者が集まる。レベルが低く、なんの後ろ盾も無い状況ではとても割り込めない危険地帯だ
なにせ本作において「最も短時間で、最も多くの資源を獲得できる」手段が戦争であるからして。実益に加えて、略奪と蹂躙によって得られる高揚感を求めて戦争を始める王も少なくない。
そういった目的で襲い来る敵を完全に防ぐのは難しいが、一方で利権問題に関しては「外交」が上手くいけば共存共栄も可能ではある。もちろん同盟間のパワーバランスや盟主同士の関係値が大きく影響するが、リアルに交渉スキルが高ければ弱国でも戦乱の世を渡っていけるというロマンが本作にはある。メールやチャットでのやり取りは、ある意味本作のキモとなる要素と言えるだろう。
▲外交は相手の性格を見極めつつ、慎重に行うべし。敵に回したくない近隣同盟とは、できれば不可侵条約を結んでおきたい
しかしながら、いくら人事を尽くしても起きる時は起きてしまうのが戦争というものだ。であれば、戦争のセオリーについても語っておかねばなるまい。
大概の場合、戦争における最初の1手は「偵察」である。まさしく「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」の実践であり、敵の戦力を把握していない状態で戦いを始めるのは愚かなことだ。
ただし、偵察を差し向ける・向けられるという行為は事実上の宣戦布告である。先制攻撃を仕掛けるつもりが、準備をしている間に偵察した国から軍勢を差し向けられる、あるいは近隣の同盟国へ援軍要請が入るといった可能性も考慮しなければならない。当たり前だが、偵察を差し向けてきた相手が明らかに格上である場合は下手に対抗しようとせず、すぐさまシールドを発動して籠城するのが最適解だ。あるいは同盟の結束が強ければ集結攻撃・防衛を活用することで格上の相手を負かすこともできるだろうが、準備を整えるまでのハードルが少々高い。
さらに理想を言うなら、自分から戦争を仕掛けるとき以外は常にシールドを絶やさないようにしたいところ。以前にも紹介したが、「同盟ポイント」はシールドとも引き換えられる。アクティブ率の高い同盟に所属しているのであれば、貯まったポイントを上手く利用すべし。
▲騎兵は弓兵に強く、槍兵は騎兵に強く、弓兵は槍兵に強い。無駄な犠牲を避けるためにも、これだけは確実に記憶しておこう。積極的に戦争をしたいのであれば、最強の近衛兵までなるべく早く辿り着くべし
▲城壁で攻城兵器を生産することで、自国の防衛力を上げられる。現状、城レベルを上げる条件には組み込まれていないので優先的に成長させるかどうかはお好みで。また、攻城兵器は砲兵に弱いということも忘れずに
ちなみに、戦争で略奪できる資源の量は兵士の運搬能力に依存する。「貯蔵庫」がある以上、どれだけ圧勝しようとも敵国の資源を奪い尽くすことはできない。
注意したいのが、実力の拮抗した敵国に全軍を投入して戦争に勝利できたとしても兵士を多く失えば収支的にはマイナスになるという点。かといって、あまりにも格下の国(※レベル5以下など)は攻めても旨味がほとんど無いうえ、同盟に所属しているようなら余計な恨みを買うリスクの方が高い。あまり格好の良い話ではないが、単純に資源目当てで他国を攻めたいのであれば、長らくプレイヤーの管理から離れている国……いわゆる「放置城」を狙うのが無難ではある。「レベル10前後」「シールドを張る気配がない」「名称がデフォルトのまま」というのが、放置城であるか否か見極める基準となるだろう。
▲ノーリスクで資源を入手できるのが放置城攻めのいいところだが、オイシイところほど他国が狩場にしている可能性も高い。場合によっては、これも利権を巡る戦争へと発展する可能性がある
そして、もしも戦争に負けてしまった場合どういったことが起きるのか。せっかく貯めた資源と兵士が失われるのは当然として、自国の城レベルが10以上である場合、英雄が捕虜として囚われ、さらにレベル15以上なら「封印」されてしまう危険性もある。なお、英雄が囚われる条件は「攻撃側の部隊か、防衛時の自国に英雄がいる状態で、兵士が全滅する」こと。英雄が囚われてしまうと魔獣を討伐できず、装備の効果も発揮されなくなってしまうので国政に大きな影響が出てしまうのだ。
それでは非常に困るので捕虜にされてしまった英雄は交渉で解放してもらうか、逆襲して奪還するか……そのどちらもが不可能である場合は、拘束がタイムリミットに達するのをただ待つしかない。
しかしながら自国が15レベルを超えていると、タイムリミットを迎えても英雄が解放されるという保障は無い。ほとんどの場合、封印されて「ダーククリスタル」という物質に変えられてしまうだろう。こうなってしまうと、英雄は戻ってこないので「再召喚」するしかなくなる。
▲左が自国の囚えている英雄で、右が敵国の捕虜となった英雄
▲捕虜の返還交渉は慎重に。あんまりふざけていると、こうなる
とはいえ、実はそう悲観することではなかったりする。新米プレイヤーの間では「英雄が捕虜にされる・封印されることで親密度と経験値が低下する」ということを恐れている人も多いのだが、実のところ低下する量はと言えば気付く方が難しいくらい微々たるものだ。しかも、親密度の方はカンストしている場合まったく減らなくなる。封印されてしまってもレベルや装備を保ったまま再召喚できるし、デメリットは無い。
稀に「英雄を封印されたくない」という理由でレベル14を維持し続けているキャラ萌え勢のプレイヤーを見かけるが、以上の理由からほとんど意味の無い行為なので要注意だ。
なお、補足になるが、防衛側の城が雪原にいる場合は、防衛時に兵士を全滅させられても、英雄は捕虜に囚われない特殊ルールがあるので覚えておこう。
さて、ここまで戦争について解説してきたが、『クリユニ』の中でもキモと言える奥深い要素なので、本質的な魅力を知るなら実際に体験してもらうのが最も手っ取り早い。今回のマンガで語られている「王の数だけドラマがある」という言葉は伊達じゃないのだ。完全平和主義や、モンハン専門もプレイスタイルとしてはアリだが、ストラテジーゲームの“醍醐味”とも言える戦争にも興味を持ってもらえれば幸いだ。
次回、第8話「王達の熱い共闘!総力戦!」ではクリユニ世界におけるビッグイベントである「四天竜戦」について解説していくので、お楽しみに!